ハードロック喫茶

ハードロック(特に80年代)を気軽に熱く語るブログ

レインボウというバンド

レインボウはディープ・パープルを脱退したギタリスト、リッチー・ブラックモアが作ったバンドである。

リッチーは、ディープ・パープルがヴォーカルのデヴィッド・カバーデルの加入によってソウルフルになったことに失望し、自分の目指すドラマティックでクラシカルなハード・ロックバンドを作り上げようとしたのである。




初期のメンバーには、ドラムにあのコージー・パウエルとヴォーカルにロニー・ジェイムス・ディオがいた。

後にHR/HM界を代表する壮々たるメンバーである。

この後も、メンバーチェンジを頻繁に繰り返していくが、いずれのメンバーもHR/HM界において貴重な人材となっていくのである。

所属した、主なメンバーを挙げると、

・ロニー・ジェイムス・ディオ(ヴォーカル)
・コージー・パウエル(ドラム)
・ジミー・ベイン(ベース)
・グラハム・ボネット(ヴォーカル)
・ロジャー・グローバー(ベース)
・ドン・エイリー(キーボード)
・ジョー・リン・ターナー(ヴォーカル)

有名な所を軽く挙げてもこのメンバーである。

これだけでも、リッチー・ブラックモアのすごさが伺える。




メンバーチェンジの中でも、主にヴォーカルの交代によって楽曲の方向性がガラッと変わった。

ロニーのときは、クラシカルでオリエンタルなマイナー調の曲が多く、典型的な、様式美を追求したハード・ロック・バンドであった。

グラハムに代わると、アメリカ市場を意識したメジャーでポップな曲調が多くなる。

余談だが、このときの曲「シンス・ユー・ビーン・ゴーン」が気に入らなくてコージーは脱退してしまった。

さらに、ジョーに代わると再び様式美を追求したハード・ロックに方向転換するも、ジョーのソウルフルでポップな歌声に合わせたかのような曲調が多くなる。




頻繁にメンバーチェンジを繰り返しながらも、リッチーのテクニカルなギターと、ハード・ロック界を代表するヴォーカルで、レインボウは一世を風靡した。

後期になると、マンネリ感が否めずリッチーはあっさり解散してしまう。

その後、パープルに戻ったり、レインボウ再結成したりとお騒がせなリッチーであったが、絶頂期の勢いは取り戻せなかった。

【2006.07.11 Tuesday 11:02】 author : ニイ2 | RAINBOW | comments(3) | - |

マイケル・シェンカー(M.S.G)―『神‐帰ってきたフライング・アロウー』


M.S.G『神 ― 帰ってきたフライング・アロウー』 UFO脱退後、初のソロプロジェクトとなるM.S.G(マイケル・シェンカー・グループ)の記念すべき第1作目のアルバム。

タイトル(邦題)は日本のレコード会社がつけたものだが、まさに、神と呼ぶにふさわしい、マイケルのエモーショナルなギターが炸裂している。


1.アームド・アンド・レディ
2.クライ・フォー・ザ・ネーションズ
3.ヴィクティム・オブ・イリュージョン
4.ビジョー・プレジュレット
5.フィールズ・ライク・ア・グッド・シング
6.イントゥ・ジ・アリーナ
7.ルッキング・アウト・フロム・ノーホエア
8.テイルズ・オブ・ミステリー
9.ロスト・ホライズンズ
10.アームド・アンド・レディ
11.イントゥ・ジ・アリーナ
12.クライ・フォー・ザ・ネーションズ(ラジオ・エディット)
(10〜12はボーナストラック)




まずオープニングの1.から、軽快に飛ばしてくる。

今では定番となった、この曲のギターリフは有名である。

こんな感じのギターリフはこの曲以前はあまり見られなかったところから、もしかすると、この曲が広めたパターンなのかもしれない。

2.はまさにマイケル節炸裂の、ドラマティックなミディアムナンバーだ。

特にこの曲のそろは、マイケルの特徴を良くあらわしており、私の中では、1、2を争うベストソロである。




4.はクラシカルなインストの曲である。

M.S.Gのアルバムには、必ずといってもいいほど、インストの曲が入っていたが、この曲はマイケルの中のクラシカルな部分を垣間見ることができる。

まだ、イングヴェイが登場するずっと以前の曲である。

6.もインストの曲だが、こちらはハードなミディアムテンポのシャッフルの曲だ。

テクニカルなパートも多く、よくギターキッズの練習曲にも使われた。

私も必死こいて練習し、そこそこうまく弾けるようになると、快感を覚えたものであった。




9.はヘヴィーでドラマティックな大作で、マイケルのM.S.Gでの真髄を見ることが出来る。

このような曲にこそ、マイケルの真骨頂が現れるのではないだろうか?

マイケル独自の泣きのギターが堪能できる。




このアルバムは、マイケル・シェンカーを知るのに最適な1枚だと思う。

ハード・ロック史上の名盤であることはいうまでもない。


【2006.07.01 Saturday 09:37】 author : ニイ2 | マイケル・シェンカー | comments(0) | - |

マイケル・シェンカーという人

HR/HM界で“”と呼ばれた男。

それがマイケル・シェンカーその人である。

トレードマークのフライングVを持ち、オーソドックスながら誰も真似できないような、独特なギター奏法で一世を風靡したギタリスト。

また、数々の名曲を作り出した天才メロディーメーカーでもある。




マイケル・シェンカーは1955年1月10日にドイツで生まれた、生粋のドイツ人である。

兄ルドルフ・シェンカーによって、ロックへ触発されたマイケルは、兄と同じくギターを始める。

地元で兄ルドルフが結成したバンド、スコーピオンズに加入し、その才能をめきめきと現していった。




転機が訪れたのは、ドイツ遠征に来ていたUFOの前座を務めた時であった。

人気ロックバンドのUFOのギタリスト、ミック・ボルトンが突如失踪してしまったのだ。

UFOのヴォーカルでリーダーのフィル・モグは、急遽マイケルを借りてその場をしのいだ。

マイケルに目をつけたフィルは、UFOへの加入を促す。

その当時若干17歳だったマイケルは、不安と魅力の狭間で葛藤するが、兄ルドルフの強い勧めでUFO加入を決意する。




UFO加入後のマイケルの活躍は、目覚しいものがあった。

次々と発表されるアルバムがヒットし、UFOとともにマイケル・シェンカーの名は世界にとどろいた。

しかし、順風満帆とはいかなかったのである。

マイケルは全然英語が話せず、UFOのメンバーとのコミュニケーションもろくにとれなかった。

元来の神経質で内向的な性格と、演奏に求める完ぺき主義、メンバー間のコミュニケーション不足、これらが合わさり、マイケルの神経はぼろぼろになってしまう。

度々のバンドからの失踪、薬の常習などにより、マイケルはUFOをついに脱退してしまう。




UFO脱退後の1980年、自身のバンドM.S.G(マイケル・シェンカー・グループ)を率いてアルバム『THE MICHAEL SCHENKER GROUP(神〜帰ってきたフライングアロウ)』で復活する。

その後、メンバー交代を繰り返し、一時期はグラハム・ボネット(ex.レインボウ)やコージー・パウエルも在籍したが、徐々にバンドは低迷していく。

1987年にヴォーカリスト、ロビン・マッコーリーとバンドを組み、バンド名をM.S.G(マッコーリー・シェンカー・グループ)とするも、一時期のピーク時には及ばなかった。

その後、現在はソロで活躍中である。




とにかく、マイケルのギターは、繊細で美しいメロディーと激しいテクニカルなフレーズとのバランスが素晴らしい!

メロディーメーカーとしては天才である。

また、数々の逸話が示すように、精神のもろさがギターに反映されているのである。

どこか、触ると崩れてしまうガラスのような、美しさと繊細さを持つ楽曲は、そんなマイケルだからこそ創作できたのではないだろうか?

特にUFO時代のライブアルバム『UFOライヴ!』などは絶品である!

まさに、鬼気迫るマイケルのギターが聴ける。

聞いたことがない方には、ぜひ一度お勧めするアルバムである。

【2006.06.27 Tuesday 11:59】 author : ニイ2 | マイケル・シェンカー | comments(0) | - |

ゲイリー・ムーアのアルバム―その3『Wild Frontier(ワイルド・フロンティア)』


ワイルド・フロンティア

ゲイリー・ムーアのアルバム紹介第3弾は、『Wild Frontier(ワイルド・フロンティア)』だ。

1987年のアルバムで、ゲーリーにとってターニングポイントとなった。

それまでのストレートなハード・ロック路線から、“原点回帰”というスタンスで、自分の故郷のアイルランド色の強いアルバムへと路線変更がなされた。


1.オーヴァー・ザ・ヒルズ・アンド・ファー・アウェイ~望郷の果て
2.ワイルド・フロンティア
3.テイク・ア・リトル・タイム
4.ザ・ローナー
5.フライデイ・オン・マイ・マインド
6.ストレンジャーズ・イン・ザ・ダークネス
7.サンダー・ライジング
8.ジョニー・ボーイ
9.オーヴァー・ザ・ヒルズ・アンド・ファー・アウェイ~望郷の果て
  (12″ヴァージョン)
10.ワイルド・フロンティア(12″ヴァージョン)
11.クライング・イン・ザ・シャドウズ
12.ザ・ローナー(エクステンデッド・ミックス)
13.フライデイ・オン・マイ・マインド(12″ヴァージョン)
14.アウト・イン・ザ・フィールズ

(11〜14は87年発売当時のアルバムには収録していない)




このアルバムはそれまでのHR路線からの大幅な変更があった。

多分、それまでの自分の音楽にマンネリと限界を感じたのであろう。

そんな時、ゲイリーの中に流れているアイリッシュの血が、ふつふつと煮えたぎったのではなかろうか?

アイリッシュソングは、なじみやすく、また哀愁を帯びたメロディが特徴的だが、このアルバムもそういう仕上がりになっている。

しかしながら、さすがにゲイリー、ただのアイリッシュロックでは終わらない。

確かなギターのテクニックに支えられた、スーパーギタープレイと、ハード・ロックの激しさ、ゲイリー独特の鼻にかかったような哀愁を帯びた甘い歌声。

これらがうまくミックスして、絶妙なアイリッシュ・スーパー・ハード・ロックを作り上げている。




1.はこのアルバムを象徴しているような曲だ。
(この曲がタイトルでもおかしくないのだが、語呂的に2.の方がよかったのかな?)
アルバム全般に使われているシンセドラムのリズムから始まり、それが気持ち良くこの曲を引き締めている。

まさにアイリッシュのメロディはこんなものだ!という曲である。

もちろん、ゲイリーのギターの見せ場もふんだんにある、大作である。




2.はタイトルの曲で、イントロのギターのメロディが印象に残る名曲だ。

3.5.6.7.はシンセを多用したハード・ロックで、ポップな曲もある。(後のテクノ路線をうかがわせる曲もある)

特筆すべきは4.の「ザ・ローナー」である。

もともとは、コージー・パウエルのソロアルバム『オーバー・ザ・トップ』に収録された曲で、これをカバーしたものだ。
(ちなみに、こちらの方は渋いジャズっぽいインスト。)

インスト(ヴォーカルなし)の曲だが、ここで聞かせるゲイリーのギターはまさに、鳥肌ものだ!

ギターが泣いている!歌っている!




実はこのアルバムの少し前から、ゲイリーのギター奏法に少し変化があった。

伝統的な正統派ロックギタリストであったゲイリーだが、ロックギターにも進化が訪れたことを実感していたのであろう。

使用ギターも伝統的なフェンダーやギブソンから、ヘイマーなどといった新進気鋭のメーカーのギターを使うようになる。

ピック・アップのパッシブタイプからアクティブタイプへの変更、また、大きな違いはアームの多用であろう。

アームというのはギターのブリッジについている、棒状の物で、音程を急激に変化させることができる。

このアームは多用すると、もともとのチューニングが狂いやすいのだが、時代の流れとともにこのアームも進化した。

簡単に言うと、チューニングが狂いにくくなったのである。

アームの使い手で有名なギタリストは、古くはジミヘンエディー・ヴァンヘイレンブラッド・ギルス(ex.ナイト・レンジャー)などがいるが、今やあのジェフ・ベックも多用している。(彼の場合はかなり独特なものだが。)

ゲイリーの場合、アームをビブラートの手段として多用している。

指のビブラートとは違ったニュアンスがだせ、指よりも微妙な音に聞こえるのだ。

このアームを多用したギター奏法で、「ザ・ローナー」はさらに表情豊かな演奏になっているのである。

長くなってしまったが(汗)、つまり「ザ・ローナー」は進化したゲイリーの頂点とも言える演奏が聴けるのである。




長くなりすぎるので、この辺で切り上げようと思うが、ちょっと補足を。

11.は故・本田美奈子(合掌・・・)に提供した曲で(彼女の方でもギターソロで参加)、14.は1985年の、盟友フィル・リノット(ex.THIN LIZZY 残念ながらこちらも故)との競演をした曲である。


【2006.06.25 Sunday 10:53】 author : ニイ2 | ゲイリー・ムーア | comments(7) | - |

ゲイリー・ムーアのアルバム―その2『G-FORCE』

今回のゲイリー・ムーアのアルバム紹介は、
一時期は“幻の名盤”とまでいわれた『G-FORCE』を取り上げたいと思う。




THIN LIZZYを脱退したゲイリーが、1980年に立ち上げた自分のバンドG-FORCE。

ターゲットにアメリカ市場を狙い、一気に加速しようと作ったバンドである。

しかし、バンドは1枚のアルバムで空中分解。

所属するジェットレコードとのトラブルで、ろくなプロモーションもしてもらえず、その当時は期待ほど世に知られることはなかった。

それが“幻の名盤”といわれた由縁である。

私も高校生の時に、ギター雑誌の「売ります・買います」のコーナーで、探しに探してやっとカセットテープのダビングしたやつを手に入れたほどである。

その当時、日本ではほとんど市場に出ておらず、輸入版で運がよければ手に入れられるというレア物だった。

その後、『orridors Of Power(大いなる野望)』のヒットなどから、ようやく日の目を見るようになったアルバムである。




G-FORCE

 1.ユー
 2.ホワイト・ナックルズ/ロッキン・アンド・ローリン
 3.シーズ・ガット・ユー
 4.アイ・ルック・アット・ユー
 5.ビコーズ・オブ・ユア・ラヴ
 6.ユー・キッスト・ミー・スウィートリー
 7.ホット・ゴシップ
 8.ザ・ウーマンズ・イン・ラヴ
 9.ダンシン


まず特徴的なのは、なんといってもギターの音だろう。

時代の流れからか、ゲイリーはバリバリに歪んだ音を求めたのだろう。

このアルバムでは、“ライン録り”という録音方法でギターを録音した。

ヘッドフォンで聞いているときには、とても気持ちのいい音だったそうだが、いざ収録された音を聞くとライン録り独特の、いやに歪みすぎた音になっていたらしい。
(ゲイリーよ、出来上がった音をチェックしなかったの?)

この音は、歪みすぎとか、あまり評判がよくないが、私はとんがった頃のゲイリーにピッタシの音だと思う。

ちなみにこの頃、ゲイリーが持っていたギターはハムバッカータイプのストラトで、なんと豹の毛皮のボディーのギターである。
(私はこれが欲しかった!今でも欲しいけど・・・。)

歪みすぎだが結構気持ちいい音だ。

下手なギタリストがこの音で弾くと、音がつぶれて聞き取りにくいが、さすがにゲイリーは違う。




さて、曲の紹介だが、
1曲目はまさにアメリカ向けとでもいおうか、ポップでキャッチーな曲を、ギンギンのギターで弾いている。

ギターソロの出だしはゲイリーお得意のパターンで、素晴らしい印象に残るギターソロだ。

2曲目は、『orridors Of Power(大いなる野望)』の「END OF THE WORLD」の原型ともいえる、ギターソロ〜曲へと入るパターンだ。

こちらはパワー全開、指がつりそうなくらい弾きまくっている。




3曲目は、結構ヘヴィーなミディアムテンポのナンバーで、4〜8曲は、いずれをシングルカットしてもおかしくないようなキャッチーなナンバーが続く。

9曲目はシンセとの掛け合いが素晴らしい、アップテンポのブギである。

アルバムを通して言えるのは、全曲ポップな感じで聞きやすい。

ゲイリーのメロディーメーカーとしての才能がいかんなく発揮されている。

アメリカを意識しただけあって、ブリティッシュというよりも、アメリカン・ハード・ロックという感じもする。




曲も聴きやすく(HMを期待すると肩透かしを食うかも)ギターも最高である。

このアルバムを、ゲイリーの最高傑作というファンもいるのが納得できる。

これはHRの名盤の一つであることは間違いない!

【2006.06.23 Friday 02:43】 author : ニイ2 | ゲイリー・ムーア | comments(4) | - |
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